最近フリーランスという言葉を良く耳にするようになりました。
様々な状況を考えるとフリーランスに注目が集まってくるのは自然な流れなのかも知れません。
個人的には多くの方が事業収入を得られるようになったらいいなと思う反面、誰もがフリーランスに向いているのかは疑問に思います。
なぜならフリーランスになって以来、周りで新しくフリーランスや経営に挑戦しては辞め、雇用者に戻る方をたくさん見ているからです。
これらを踏まえて、会社員からフリーランスになって15年超のぱんダリオンがこれからフリーランスが当たり前の働き方になっていくのかを考えてみました。
目次
フリーランス人口は増える流れになっている
フリーランス人口は一時減少した時期があったものの増加傾向であることがランサーズのフリーランス実態調査をみるとわかります。
実際、最近は社会全体でもフリーランスを推奨する流れになっていますし、フリーランスでも所属できる組合なども増えてきているようです。
企業が副業を認める事が当たり前になって、ひとつの会社に依存せずに自立した働き方を選択できるようになるのではと期待しています。
フリーランスのトラブルが増えているらしい
フリーランス人口の増加に伴ってトラブルも増えているようですね。
フリーランスの場合、個人で企業や組織と契約をするので、経験が浅かったり知識がないと先方の提示するままに契約してしまうというのは想像できます。
ましてや契約をしたいという思いが先行してしまうと、足元を見られて不利な条件を提示されることも少なくないですし、場合によっては安く買い叩かれることもしばしば。
最初は良いも悪いも判断できないの仕方ない事ですし、失敗を重ねて勉強するのも事実です。
ただ少しでも疑問に思ったらその場で即決せず、持ち帰って冷静になってから検討し直したり、誰かに相談するなどして致命的なトラブルは避けたいところ。
またスモールビジネスであっても自分がどのようなスタンスで事業をするのかという軸を持ち、この契約はするべきか否かの判断ができるよう経営理念を持つことが大切だとぱんダリオン自身実感しています。
厚生労働省のホームページに「フリーランス・トラブル110番」という相談窓口が設置されています。
それほど多くトラブルが起きているということですので、廃業に繋がるような大きな失敗を引き起こさないよう、このような窓口があるということも含めて情報のアンテナを張る事で自分を守る事に繋がります!
フリーランスに向かない人もいる
事業を始めた方が10年後も継続している割合は1割程と言われています。
9割が10年以内に辞めてしまうことを思えば簡単に誰もが続けられる働き方ではないし、気軽におすすめできないことも確かです。
実際ぱんダリオンの周りでも、起業やフリーランスになっては辞めていく人は珍しくありません。
そう考えると能力や運、環境だけではなく、性格や思考パターン等によっては誰もがフリーランスという働き方と相性が良いという訳ではないということですよね。
あくまで個人的な見解ではありますが、以下のような方はフリーランス向きではない、もしくは継続できたとしても苦労が多いのではないかと思います。
- 「稼ぐ」「お金」「商売」という言葉にネガティブなイメージがある
- 数字に苦手意識がある
- リスクを取れないorリスクを取りすぎる
- 決断力がない
- 意見やアドバイスをシャットアウトする
- 勉強、調べる、情報収集が嫌い、疎い
- 最初から完璧にやろうとする
- プライベートの時間を優先しすぎる
- 責任を転嫁する
- 自分を責めすぎて動けなくなる
- 人から搾取するばかりで、与えることがない
- 与えられていることに気づいてないまたは当然だと思っている
- 体調管理、健康への意識が低い …等々
結構いっぱいありますね。
もちろん全てぱんダリオンがクリアしている訳ではありません。
今でも意識して気をつけていることもありますし、最初はできなくて徐々に身に付いたこともあります。
例えば
「稼ぐ」「お金」「商売」という言葉にネガティブなイメージがある
経営と切っても切れない「お金」や「商売」という言葉が悪い&強欲に思えて、収益を出すことに罪悪感のようなものを感じていました。
もちろん冷静に考えれば答えは明らかで、収益を出さず赤字続きの経営は健全ではないです。
今は利益を出すからこそ事業が継続出来て、安定したサービスや商品を提供できることがわかっていますが、最初の頃は「自分が損しても他の人の利益を優先する」ことこそ美徳だという気持ちが抜けずにもがいていました。
最初から完璧にやろうとする
まさにぱんダリオンも当てはまったのですが、大きな企業に勤めていた人ほど完璧にと頑張るのではないかと思っています。
それまでは全てを完璧にこなして当たり前、ミスがあれば命取りくらいの気持ちでいたからです。
まだ中身が伴っているのかもわからない内から、外観を完璧に整える事を優先してもすぐに化けの皮は剥がれます。
一個人事業主に大手と同じ対応は求められていないばかりか、それよりも「なるべく迅速に、柔軟に」「求められるものを期待される、またはそれ以上のものを提供しよう」等というようなプロ意識のある、誠実な仕事が評価されやすいのではないかと思います。
与えられていることに気づいてないまたは当然だと思っている
ぱんダリオンも会社にいた時は環境を整えて貰っていたことに気づいていませんでした。
意見や提案という呈の愚痴や不満が多かったですし、会社なんだからこれくらい当たり前と思っていて感謝はほぼ感じられていませんでした。
ビジネスは一方が搾取するばかりでは成り立たないので、良好な関係が築けずに人が離れてしまったり、足を引っ張られたりと事業が思うように進みにくく困難になりやすいです。
逆に相手のことを優先しすぎて、自分が苦しくなっても事業は続きませんので関わる全ての人がメリットを感じられるような「良いバランス」というのが理想です。
フリーランス向きか雇用者向きか
フリーランスに向いているのか「やってみないと分からない」というのが本当のところです。
ただ与えられた環境で人と協力しながら業務をすることが好きな方や、指示を受けたり、規則に沿って動くことがストレスなく、概ね快適に過ごせている人は会社員や公務員などの雇用者に向いているのではないかと思います。
逆に会社や組織の範囲ではできないことが多く、自分のやりたいことや意見、アイデアがあるようなタイプはフリーランスという働き方を一度は試してみる価値はあるのではないでしょうか。
フリーランスはマイノリティ
フリーランスや自営業という働き方が増えてきているとは言え、周りの理解や社会的な支援はまだまだ少なく決して働きやすい環境が整っているとは言えません。
(諸説ありますが)
日本でのフリーランスの割合は労働人口の5~10%程度だそうです。
90%が雇用される働き方を選択していることを考えると、会社員や公務員としての価値観を持っている人が大多数です。
周りにいる家族、友人、知人からも「フリーランスでやっていけるのか」と心配する声は多く、理解や応援されることは難しいのではないでしょうか。
ぱんダリオン自身も始める前はフリーランスにかなりの抵抗がありました。
当時は名の知れた大企業や有名なブランドの商品やサービスに安心を感じていましたし、消費購買する際は好んでそれらを選択していました。名前の知らないブランドは「怪しい」「大丈夫かな?」と思っていました。
そう思えばよく広告を目にする大きな会社のサービスや商品が選ばれやすいことは明らかですし、マイノリティのフリーランスが大企業と競っても勝ち目があるかどうかは自白の明です。
フリーランスでは「小さい規模だからこそ」「ぱんダリオンだからこそ」できることを提供するという発想が必須だと気づくのはかなり経ってからです。
フリーランスというこれからの必須スキル
雇用者であっても転職が当たり前の社会では個人が自分の能力を把握し、アピールする術を持たないと不利な契約をする羽目になっていくのではないかと思います。
そうであればフリーランスでのプレゼンや交渉経験などから得られるスキルは、どんな働き方を選んでも今後の役に立つのではないでしょうか。
フリーランス 特定の企業や組織に所属せず、業務委託契約などという形で仕事をしている
副業 本業として会社員などで給与所得収入を得ながら、それとは別に収入を得ている仕事
「個人事業主」は税務上の区分でフリーランスとか自営業、町の商店などの店主もこれに当たります。
ぱんダリオンも個人事業主でフリーランスです。
最初はリスクを最大限押さえて副業として始めることもできます。
やってみてから会社員&副業で続けるのか、フリーランス一本にしていくのか考えればいいと思います。
「やっぱり自分には会社員が合っている」と思えばそれもありですし、まずは会社員として収入を得ながら今ある保障を担保しつつ、事業収入を得てみるというのがこれからのベストな選択となるのではと思っています。
最近はフリーランスといっても複数の仕事を掛け持ったり、様々な働き方があるのでどなたでも自分に合う形が見つかるかと思います。
まとめ
会社員からフリーランスになって15年超のぱんダリオンがこれからフリーランスが当たり前の働き方になっていくのかを考えてみました。
しばらくは増加傾向が続いていて行き、フリーランスという働き方が選択の一つとなって行きそうです!
個人的にはたくさんの方に事業収入を得る経験をして欲しいと思います。
「事業収入」と「給与収入」とでは一円の価値が大きく違います。
ぱんダリオン自身、やりがいや楽しさ、多くの人に支えられていること、経済やお金に対する考え方までそれまでとは価値観が大きく変わりました。
「フリーランスに向かない人もいる」でも書いたように誰もに気軽におすすめできないことも確かですが、フリーランスや副業を通して仕事の面白さを共有できる仲間が増えるかも、と思うとこれからが楽しみです。