フリーランスなりたての時に気をつけていた事 -1

リモートワーク

 完全に独立してフリーランスになった時に、常に能動的に行動しなければ何ひとつ進まずかなり戸惑いました。
 
 会社では役割が与えられていて、たとえやることがない時間を過ごしてもお給料は発生しています。しかしフリーランスになると「暇=無収入」の時間と感じ、スケジュールが空いているといつも焦っていました。

 一方で早朝や夜中に鳴る着信音に24時間追われているように感じたり、休みを取ることに罪悪感を感じたり…。
 
 時間や行動を自己管理することに慣れた今は適度に休みを取り、自分にとって心地よいバランスが出来ています。

 そんな風にいつも何かに追われるように感じていたフリーランスなりたての時に、気をつけていた「行動」と「自己管理」について振り返りながら、今の自分の考えも加えながらまとめてみました

 前半は「行動」についてです。

人に会う、接する

人に会う

 これは今でも意識していることです。

 同じ環境、同じ人とずっといると視野が狭くなってしまい、意識して情報を得ようとしなければ世の中の流れを感じにくくなってしまうからです。

 「今、世間でどういう事が求められているのか」

 めまぐるしく変わっていく昨今、何気ない会話の中にたくさんのヒントがあると感じています。

 顧客も人脈もない初期は[とにかく人に会う」という営業の基本を守って行動することを優先にしました。

 たくさんの異なる考え方に触れることで、対応力や判断力がつきます。また新しい発想が浮かんだり、次へ繋がる行動をするための刺激にもなります。


 この頃は直接会ったり仕事の電話は少なくなり、メールやLINEでのやり取りがメインになっています。

 しかし大切な人や信頼関係を築きたい人、短時間で関係を進めたい時などは必ず会う時間を設けます。 

まずメールや電話のデメリットをあげてみます。

  • 返事に時間がかかったり、後回しにされたり、時には忘れられてしまうこともある
  • 伝えたいことを簡潔に伝えないと伝わりにくい、記憶に残りにくい
  • ライティングスキルが低いと要件が伝わらないばかりか、本文に目を通して貰うことすらないこともある
  • 文章ではあえて伝えないことや顔を合わせてでないと話さないことがある
  • 相手のその時の状況で同じ文章が良いようにも悪いようにでも取られてしまう可能性がある
  • その場で反応が見えないのでフォローしにくく、一方的になりがち   ..等々

 次に直に会うことのメリットは

  • 電話やメール、SNSより短時間で深く、たくさんの情報のやり取りができる
  • 表情や仕草、口調や声のトーンなどで相手の心理がわかりやすく、逆にこちらの事もわかって貰いやすい
  • 顔を合わせることで安心感が高くなり、信頼関係が築きやすい
  • 本音やオフレコの会話が出てきやすい
  • 話の展開が早い  …等々

 それぞれデメリット、メリットは他にもありますが、最初の段階ではこの位しか思い浮かんでなかったように思います。

 感染症の流行で会いたいのに会えないという経験をし、人と直に会うことの大切さを実感したこの1~2年。やはりテキストより電話、電話より直接会うことの重要性を感じています。

 思い立ったときがチャンスです。相手の返答を待っていては、動きたい時に動けずチャンスを逃します。

 また一人では出来る事に限りがありますので、初期段階では特に人と接する機会を増やし、人脈を広げることはかなり重要と考えています。

 話すこと、聞くことに慣れる

 たくさんの人に会って経験を重ねましたが、いくら事前準備しても実際には役に立たなかったり、予想とは違う展開になることが多々ありました。

 友達のように楽しい時間を過ごすことが目的なら良いのですが、仕事に繋がるためと考えるとただ会っただけになってしまっては勿体ないし、先方の貴重な時間を無駄にしてしまうからです。

 そこでこちらからお誘いして会う時はこのような会話の流れを意識しました。

6つの会話のポイント

  1. 会う時間を作っていただいた目的を伝える
  2. 自分が今日話したいことは先に話す
  3. それに対する相手の意見を聞く
  4. わからなかった事や不明確な点は持ち帰って、後から必ず回答する
  5. 相手が会う時間を作ってくれた理由や目的を聴く
  6. 時間を作ってくれたこと、話を聞いてくれたことに感謝し、言葉で伝える

 流れを意識して会話をすると「せっかく会ったのになんのための時間だったんだろう?!」と後悔する事が少なくなります。多少順番が入れ替わってもこの6つのポイントは踏むように気を付けます。

 相手の立場に立ってみても、双方が話したいことは話し、お互いの利害を確認できた方が「有益な時間だった」と思える確率は上がるのではないかと思います。

 そして有益な時間を重ねているうちに信頼関係ができ、顧客の紹介、仕事の依頼などに繋がるようになる方もいます。

 一方で、誘われた時は先に相手の話を聴くようにしています。ですので基本的に自分の話を確実にしたい時はこちらから誘うパターンがほとんどになります。

 6つの会話のポイントは取引先とのやり取りや接客だけでなく、家族や友人との話でも有効で、人数が多い時は出来るだけその場にいる全員の声を聞けるよう気をつけています。

 会話の途中で「質問の答えになっていますか?」「こういう理解であっていますか?」「私はこう思いますが、○○さんはどう思いますか?」など相手の話と自分の話がずれていないか、その都度確認するとお互いへの理解が深まります。

 オリジナルQ&Aリストを作る

 接客や販売はそれなりに経験してきましたが、営業はほとんどしたことがなく、とにかく話すことが苦手でした。


 初対面の方がいる食事会やパーティーの雑談が大嫌いで、会話は相手に合わせているだけで自分から話題を振ることはなく、参加することは出来るだけ避けていた感じです。


 しかしフリーランスになると、初対面の方と話したり直接お話することで仕事に繋がることが多かったので、避けて通れないものとなりました。


 今までプライベートでもほぼ何も考えず、相手に合わせて答えていただけという会話をしていたことに気づきます。


 もちろん仕事では通用しませんので練習、準備、経験が必要です。

  • 会話の中で思いついたこと、気付いたことをメモする
  • よく質問されるパターン、その回答をリストにする
  • 答えに困ったり、より自分の真意に合った表現や伝え方をリストに加える
  • 繰り返し会話を経験をして、表現方法を身につける


 思いついたこと、気づいたことはその都度リストに加え、会話する機会を増やして、繰り返し経験することで身につくよう努力しました

 例えば

ぱんダリオン
ぱんダリオン

フリーランスになったんだ。

知人A
知人A

何でフリーランスなの?

知人B
知人B

前の会社は何で辞めたの?

知人C
知人C

どんな仕事なの?


 様々なな質問が飛んでくるのですが、一生懸命に話すほど空回りしてしまい、最初はなかなか自分の伝えたいことが上手く伝わらず歯がゆい思いをしました。
 

 ただ何人かに会っていくうちに聞かれる内容はある程度パターンができてくるので、それに沿ってオリジナQ&Aリスト作ります。
 答えに困ったり、もっと違うことを伝えたかったのに、という時にはリストに追加や変更を加えていきます。
 就活などの面接対策と同じ要領です。

 リストが充実してくると会話が楽になって余裕が出てきます。
 たくさんの人と話すことで自分の伝えたいことを表現できたり、相手の言いたいことの本質を理解する方法もだんだんわかるようになります。そうしてリストに頼らずにコミュニケーションが成り立つようになると、少しずつ会話が楽しくなってきました。

 今でもパーティーなどは好きではありませんが、初対面の人との会話でさほど苦戦することはなくなり、相手からは人見知りとは思われることはないのではと思います。

 誘われたらとりあえず乗ってみる

 ここまでですでにご周知のとおり、フリーランスになってから仕事がない時はとにかく人に接する回数を増やしていました。人見知りな私なので、今ならSNSを活用してたくさんの方と繋がる方法を考えていたかも知れませんが最初はとにかく「人に会う」でした。

 時代もあるかとは思いますが、その時はSNSなんて考えは全く思いつかなかったため、ほんの少しでも興味のあるイベントには積極的に参加してみたり、好きな人や素敵な人、一緒にいて勉強になる人に自分から連絡して会ったり、逆に誘われたらとにかく行ってみることにしていました。
 
 基本は自分から誘うです。
 仕事をしていくと誘われることも増えてきます。こういう時の基本は誘われたらとりあえず乗ってみる。


 選ぶのは慣れて、ある程度仕事が安定してきてからです。
 それまでは誘われたらすぐ会う。とにかくどんなお誘いでも顔を出す。一時間しか時間がなくても、遅れても誘われたら顔を出します。

 というのも後悔はあまりしないタイプなのですが、たまに思い出しては「あの時こうしておけば良かった」と思うことがあるからです。本当に初期の頃ですが、いただいたチャンスを無駄にしてしまったことです。


 ご好意で知人の方を紹介して貰える話をいただいたのに「自信がない」という理由だけで会う予定を入れずにうやむやにしてしまったのです。
 紹介してくれた方の顔を潰して、自分のプライドを優先してしまいました。10年、15年経った今でもたまに思い出します。「あの時ちゃんとアポイントを取っていたらどうなっていたかな。」と。

 最初のうちは良いも悪いも判断が難しいので、それからは依頼されたらとりあえず引き受けることにしました。

  • 誘われたらなんでも乗ってみる、やってみる
  • 短時間でも、遅れてもとりあえず顔を出す。
  • チャンスを貰ったら、その時の自分のベストを尽くす
  • 何でも一生懸命に真摯に取り組む
  • 失敗、反省は次に生かす

 仕事を始めて1~2年は完璧な対応は求められていないと今ではわかります。

 新人として勉強させていただく気持ちで一生懸命、真摯に、その時の自分のベストを尽くせば良かったなと思います。

 フリーランス15年以上たった今でも、初心の気持ちを忘れず行動するように努めています。

まとめ

 フリーランスなりたての時に戸惑ったり、不安を感じた時に気をつけて行動していたことを振り返りながら、今の自分の考えも合わせてまとめてみました。

 せっかく一大決心をして挑戦したフリーランスの仕事を継続するために

  • 行動   → 人に会う、接する

 について、そして行動の内容をさらに掘り下げてみました。

  • 話すこと、聞くことに慣れる
  • オリジナルQ&Aリストを作る
  • 誘われたらとりあえず乗ってみる

 直感を信じてまずは動いてみる。

 今では行動しながら考えても問題ない事が多いと実感していますが、つい先に考えてしまう性格なので念頭に置いている「とにかく行動」です。


 
フリーランスとして仕事を継続するには行動力と自己管理が必須だと実感しています。

 後半は「自己管理」についてです。

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